投資本レビュー

マネーの公理(マックス・ギュンター)の要約・レビューまとめ

投資本の名著として名高い、マネーの公理(マックス・ギュンター)を読みました。

アメリカの事例が多いので日本では異なる場面もありそうですが、投資家・投機家が陥りやすい心理が、「12の公理」と「16の副公理」でまとめられています。

この記事では、マネーの公理の内容を忘れないよう、要約・レビューしていきます。

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マネーの公理(マックス・ギュンター)要約・まとめ

マックス・ギュンターってどんな人?

投資家。かつてスイス銀行界に身を置き、世界的にも名を知られた金融マフィア[チューリッヒの小鬼たち]の1人を父に持つ。13歳で株式マーケットに参入し、財を成す。

チューリッヒの公理とは?

チューリッヒの公理とは、マネーについての約束事が成分化された本です。

世界の平均年収ランキング1位に君臨するスイスですが、目立った資源や肥沃した大地に恵まれているわけではありません。

スイス人は、世界で最も賢い投資家・投機家として、現在の地位を築いたと言われています。

リスクを回避するのではなく、配慮と思考を持ってゲームに参加する方法を知っていjyからです。

そのスイス人投資家・投機家たちの間で暗黙の了解であった<大きな利益が期待できるよう賭けて勝つ方法>を文章化した最終的な形がチューリッヒの公理(マネーの公理)です。

投資・投機におけるリスクマネジメントの最終的な形が、12の公理と16の副公理にまとめられています。

第一の公理│リスクについて

  • 心配は病気ではなく健康の証
  • 心配なことがないなら、十分なリスクをとっていないということ
  • お金をリスクにさらすこと、少しくらいの損を恐れてはいけない
  • リスクを望むことが金持ちへの唯一の現実的チャンス
  • 心配は人生のスパイス。慣れて楽しめるようになるべし!
  • パターン1:大胆なメアリー
  • 求めたもの:リスクをとって冒険
  • 投資先:金などリスクのある投機
  • 結果予測:不透明
  • 投資への心配:あり
  • 投資開始直後:資産の1/4を失う
  • 投資途中経過:金投機で金持ちへ
  • 最終段階:株式配当のみでも生活可能
  • パターン2:慎重なシルヴィア
  • 求めたもの:元本保証・安全
  • 投資先:銀行・地方自治体債権
  • 結果予測:概算可能
  • 投資への心配:ほぼなし
  • 投資開始直後:利息・配当分だけ増加
  • 投資途中経過:インフレ・債権暴落
  • 最終段階:年金だよりのギリギリの生活
  • 安全がウリの銀行預金や債権も不透明さあり
  • 投資家も投機家もリスクを取る意味で違いがない
  • 優良銘柄でも高値でつかめば損失を出すことを認識

副公理1│いつも意味のある勝負に出ること

  • 100ドルが倍になっても貧しいまま
  • 失っても違いがないなら大穴を狙う必要がある
  • 破産するほど賭ける必要はないが、傷つくことを恐れてはいけない
  • 例:原油の採掘借地権500ドル→1万2000ドルに

副公理2│分散投資の誘惑に負けないこと

  • 副公理1に反する→元金が小さければ意味のない勝負
  • 分散投資は利益と損失が相殺しあう状況をつくるだけ
  • 投機種類が増えるほど、同時に対応することが困難になる
  • 一度の投機は3~4までに限定

第ニの公理・強欲について

  • 常に早すぎるほど早く利食う
  • 大きな幸運がきても、適度に利益が出たらすばやく降りて現金化する
  • 最後の1ドルまで搾り取ろうと強欲になるとすべてを失う
  • 早めに手仕舞いしたあとに、上がっても悔しがらない
  • 20回・30回と場数が増えれば正しい決断になる
  • ピークがわからないなら、近いと考えなければならない
  • ポーカーで100ドルから勝ち続け連戦連勝
  • 9800ドルまで到達すると、大台10000ドルを目指したくなる
  • しかし、その後ジリジリ負け続けてすっからかんに・・・
  • 郊外にある自宅の市場価値が購入時の3倍に上昇
  • 10倍になっている地域の噂話→売らずに持ち続ける
  • 不動産市場が崩壊→売却できない状況に・・・
  • IBM株を50ドルで買い70ドルで売却
  • その後、130ドルに高騰
  • 悔しがらず、早すぎるほど早く利食うが的中した自分を祝う

副公理3│あらかじめどれだけの利益が欲しいのかを決めておけ。そしてそれを手に入れたら投機から手を引くのだ。

  • あらかじめどれだけ利益がほしいのか決めておき、到達したらすぐに手をひく
  • 終わりを決めることは、確実にマスターする必要があるテクニックの1つ
  • 投資には明確なゴールがないので、自分だけで決めなければならない
  • 100メートル走なら、100メートルを全力で走る
  • ポジションを手仕舞ったら、勝っても負けても休息する
  • 銀への投資で1000ドル→1年で2000ドルが目標の場合
  • 投機が成熟するまでは、自分との約束を信じて手仕舞う
  • 継続すべき例外もあるが、めったにないこと
  • ゴールを納得させるためには、儲けの一部を使ってご褒美も設定しておくと○

第三の公理│希望について

  • 船が沈みはじめたら祈らず、飛び込め
  • 船が半分水につかるまで待ってはいけない
  • 期待したり、祈ったりせず、周囲の状況を見渡す
  • 改善できる実態のある証拠がなければ、手遅れになる前に行動を起こす
  • 誰かがパニックになりはじめるまえに、慎重に船からおりて自分を救うこと
  • 投機に失敗したと思ったら、手仕舞いしてすぐに逃げること
  • 下落しつつある投資対象につかまるのは、世の中で最悪の痛み
  • 自分の選択が間違ったことを認める難しさと必要性を認識する
  • 問題が発生したら、うろたえてはならない
  • オフィスビルの分割所有権を2000ドルで購入
  • 予定された高速道路の工事が1年延期→1500ドルで購入打診あり→拒否
  • 無期限延期→1000ドルで売却打診するも800ドルに値切られる
  • 別の投機機会を見出し、750ドルでついに手仕舞い
  • 自分が保有している間につけた最高値から、10~15%下落したら手仕舞い
  • 利益がでているか、損しているか関わらず、早い段階で切るのが大切
  • 例:100ドルで購入→85ドルに下落→手仕舞い
  • 相場の急激な反転はめったに起こらない
  • 反転を待ち続けると、三流の投機家のまま
  • 手仕舞いしてより有望な対象に投資する必要あり

副公理4│小さな損失は人生の現実として甘んじて受け入れよ。大きな利益を待つ間には何度かそういう経験をすると考えろ。

  • 小さな損失を受け入れる習慣を身に着けよう
  • 沈みつつある船に居残らず、立ち去ってほかのことを試す
  • 不動産やアンティークは流動性が低いので注意
  • 柔軟性はなくなるものの、株なら逆指値はひとつの手

第四の公理│予測について

  • 人間の行動は予測できない
  • 誰であれ、未来が分かるという人を、たとえわずかでも信じてはいけない
  • 新聞記者にも経済学者にもカリスマトレーダーにも未来は見えない
  • グランビルの弱気相場は外れ、記憶に残る強気相場となった
  • エコノミストの予言的中は後出しジャンケン
  • いくつも予測を出し、その中の1つがあたれば喧伝するものと認識
  • 投機家として成功するには、人の予想を聞く習慣を断つ必要がある

第五の公理│パターンについて

  • カオスは、それが整然と見え始めない限り危険ではない
  • 投資の公式と戦略は開発できない
  • 市場は自分の思ったとおりに動かない
  • 秩序がないところに秩序を見つけようとしてはいけない
  • 有利な賭けや見込みのある投資を見つける望みは捨てる必要がない
  • 自分が興味のある投機対象は徹底的に研究すべし
  • 勝敗を左右するランダムな出来事を予測もコントロールもできないと知る
  • 間違いが起こったときは、すぐに対応できるようフットワークを軽くしておく

副公理5│歴史家の罠に気をつけろ

  • A→Bの順で出来事が起こる→Aが数年後おきてもBが続くとは限らない
  • マーケットは予測もしないし、約束もしないと肝に命じる
  • 吹雪の中にたって、明日まで吹雪がこないと喚いても無意味
  • ドルとリラの相対的な動きを歴史から研究
  • 歴史的シグナルでトレード→ほぼ全資金を失う
  • マーケットが間違っていると思い込んではいけない

副公理6│チャーティストの幻想に気をつけろ

  • チャートは便利だが、大げさに見えるときは危険
  • 株式相場にまったく同じパターンはない

副公理7│相関と因果関係の妄想にきをつけろ

  • A株とB株が反対の値動きをしていても、一時的なものである

副公理8│ギャンブラーの誤謬に気をつけろ

  • ラッキーな一日は幻想である
  • 無敵だと感じているときはかなり危険
  • 連戦連勝を狙って儲けられる規則的な法則はない

第六の公理・機動力について

  • 資産運用において、投資対象に根を下ろしてはいけない
  • 動きを鈍らせると、非常に高くつくケースが多い
  • 特に自宅など土地と結びつく不動産投資や美術品などは注意
  • 常に身軽に動ける状態を維持し、迅速にチャンスをつかむため準備

副公理9│忠誠心やノスタルジーといった感情のせいで下落相場に捕まってはいけない。

  • 愛着があるために手仕舞いの判断を曲げてはならない
  • 家族が育った思い出の場所だから
  • 長くお世話になっている会社の自社株だから等
  • アンティークコインや切手など投資目的のコレクションに愛着を持つのもNG

副公理10│より魅力的なものが見えたら直ちに投資を中断しなければならない。

  • より魅力的な投資先があれば、現在の投資を売却して資金をつくるべし
  • A株を10000ドルで購入するも動きなし
  • B株が魅力的だが、投資資金がない
  • A株に執着し、忍耐強く持ち続ける→×
  • A株を売って、B株に切り替える→○

第七の公理・直感について

  • 直感は説明できるものであれば信頼できる
  • どの直感が注目に値し、どれがしないかを識別すること
  • 直感が正しいか、自問してみることが大切
  • 直感が正しいと思っても、100%信用できる公式ではない
  • 経済指標やチャートを信じ、直感を信じない
  • 合理的に分析せず、むやみに直感に頼りすぎる

副公理11│直感と希望を混同するな

  • 自分が起こって欲しいことが起こる直感は懐疑的であるべき
  • 自分が起こって欲しくない直感は信頼できる傾向が強い

第八の公理│宗教とオカルトについて

  • 宇宙に関する神の計画には、あなたを金持ちにすることは含まれていないようだ
  • お金と超自然現象が組み合わさると、突然投機はうまくいかなくなる
  • お金をかけているときに頼れるのは自分ひとりであると認識する

副公理12│占星術が当たるのであれば、すべての占星術師は金持ちであろう

  • 占星術士・科学者・教祖が金持ちであるとは限らない

副公理13│迷信を追い払う必要はない。適当なところに置くことが出来れば楽しめる

  • リラックスしておこなう分には迷信を追い払う必要はない

第九の公理│楽観と悲観について

  • 楽観は最高を期待することを意味し、自信は最悪に対処する術を知っていることを意味する
  • 楽観のみで行動してはならない。楽観主義は投機家の敵
  • 個人的な資産形成においては、楽観主義の役割はきわめて低い
  • プロは楽観ではなく、悲観を建設的に利用して自信にかえる
  • 最高に期待するのではなく、最悪に対処する術を知ることからはじめる
  • 十分に悲観的でないと、期待通りに動かなかったときに自分を救えない
  • IBM株なら相手には困らないので売却すればいい
  • 未開発の土地なら、出口が見えなくなる

第十の公理│コンセンサスについて

  • 大多数の意見は無視しろ。おそらくそれは間違っている
  • ギャンブルに勝つ秘訣は、自分自身で納得するまで他人の意見を無視すること

副公理14│投機の流行を追うな。往々にして、何かを買う最高のときは、誰もがそれを望まないときである

  • 大多数の意見の圧力はやっかいである
  • 株を売る最適のときは、株価が高いときである
  • シンプルな公式に見えるが、人気の圧力に反して行動するのは困難
  • 大多数の意見にさらされると、人は大多数に意見を合わせるようになる
  • 売り込み圧力がピークのとき、買いに入るのが最高のタイミング

第十一の公理│執着について

  • もし最初にうまくいかなければ、忘れろ
  • 一度やられた銘柄を、執着しながらおいかけてはならない
  • C株を購入したが、マイナス25%手仕舞い
  • 手仕舞いしたら株価が上昇→再度入って往復ビンタをくらう

副公理15│難平買いで悪い投資をなんとかしようとするな

  • 難平買いは自分自身を騙すことである
  • 平均コストを下げることは、心理的なトリックにすぎない
  • 100ドルで買ったA株を、いま50ドルで買うか自問する
  • 答えがノーであれば、新しい資金をその投資につぎ込んではならない
  • 難平買いは第3の公理に反している

第十ニの公理│計画について

  • 長期計画は将来を管理できるという危険な確信を引き起こす
  • 将来は計画通りになることはない
  • 自分が見ることのできない将来を計画するのは無益で危険
  • 夢にも思わなかったことが突然起こる可能性はつねにある
  • 長期計画に重きを置かないことが重要
  • 確実性にとらわれ、可能性を見失ってはいけない

副公理16│長期投資を避けよ

  • 長期投資は安定して心地いいが、怠惰と臆病に迎合するものである
  • 心地よい状態にどっぷり浸かった感覚を与えてくれる
  • 長期投資家は、大いなるギャンブラーである
  • 長期契約や長期投資に根をおろしてはいけない
  • 好機が到来したら投資し、危険があらわれたら撤退する

マネーの公理の要約・まとめ│さいごに

この記事では、マネーの公理(マックス・ギュンター)を要約・まとめました。

株式投資において、学ぶ部分がたくさんありますね。

気になったら、実際に書籍を読んでみることをおすすめします。

マネーの公理 スイスの銀行家に学ぶ儲けのルール